原状回復工事の坪単価と見積もり金額について解説!

2023年05月12日
A工事B工事C工事の坪単価と見積もりの仕組み_タイトル

テナント退去の際、必ず必要になる原状回復工事ですが、皆様は見積もり金額がどのような場合に変動するのかご存知でしょうか。


本記事では原状回復工事にかかる坪単価の目安と、見積もり金額が変動するポイントを解説しますので、ぜひ最後までご覧いただければと思います。


原状回復工事の費用が変動する要因


原状回復工事の費用は業種により同程度の坪数でもその内容により費用が大きく異なります。


わかりやすく、業種で言うと、「飲食店>美容関係>物販店」のようになり、物販店が一番費用が抑えられ、飲食店が一番費用がかさんでしまう傾向にあるのです。


これは、飲食店の場合厨房の土間斫りなどで費用が増加してしまうためです。

また、飲食店の次に費用がかかる美容関係はボイラーや専用機器(洗髪台、散髪椅子等)の処分費がかかります。


物販店では什器の処分や内装変更が生じますが、他業種と比較すると比較的安価と言えます。


原状回復工事では、業種以外にも様々な要因によって、同程度の規模の建物であっても費用が大きく異なる場合があり、以下のような


〇階数やエレベーターの有無

こちらはどのような業種でも変動幅に差はなく、共通して言える要因ですが、資材の運搬の手間や人件費により費用が増加してしまいます。

例えば、3階建で同規模のエレベーターのない建物と、エレベーターのある建物では、エレベーターのある建物の方が費用が少なく済むということです。

しかし、こればかりは建物の構造の問題なので、ここではコストカットを目指さず、他の場所で行いましょう。


〇依頼した業者に原状回復工事の職人がいない場合

解体業者によくあるのは、建物解体の経験は豊富でも、スケルトン解体は苦手という場合です。

そのような場合、解体業者が協力業者などに原状回復工事をお願いするため、中間マージンが発生します。


解体業者のサイトなどの施工事例で原状回復工事があっても、100%自社で施工しているとは限りませんので、必ず相見積もりを取りましょう。

相見積もりを取ることで無駄な中間マージンのない業者を選ぶことができます。


〇飲食店の場合

厨房区画の平米数、土間の厚み 厨房の区画は解体作業で最も手間の掛かる作業で費用に大きく関わります。

さらに、 換気設備が屋上まで上がっている場合は給排水、ガス設備の撤去にも費用が掛かります。


〇美容関係

美容院やサロンなどでは、シャンプー台やシャワー室の数 スケルトン工事時に給水給湯関連の処理に費用が掛かります。


具体的な費用の目安

大まかな物になりますが各業種のスケルトン工事の坪単価の目安は以下の通りです。

・飲食店    8,000~20,000円/坪

・美容関係   5,000~10,000円/坪

・物販店    3,000~7,000円/坪

※正確な費用は現場調査が必要になります。  


こちらは最低限、原状回復工事に必要な費用になりますので、この金額よりも低い単価を提示された場合は注意しましょう。


また、原状回復工事の最終的な工事完了の判断をするのは貸主様です。


施工会社の「最低限この程度やれば良いだろう」という単価では、最終的な貸主様の許可が下りず追加工事が重なり、時間が倍以上かかってしまったり、一気に工事するよりも大幅に費用がかさんでしまったりと、様々な問題が発生する可能性があります。


原状回復工事のトラブル防止のポイント


原状回復工事後も貸主様の最終的な判断が下りず、再工事が重なり、費用がかさむことでトラブルになることが多い工事です。


ここでは、貸主様になるべく費用も時間もかけずに工事完了の判断を下してもらうためのポイントをご紹介いたします。


〇貸主との協議

先述の通り、最終的な工事完了・引渡の許諾をするのは貸主様です。

施工会社のみの判断で施工してしまうと、うまく引渡できない事ということが往々にして考えられます。 


それを防ぐには、施工前に施工会社と貸主様で打ち合わせ・協議をすれば良いのです。

(※施工会社と貸主様の協議前に施工会社と借主様でも協議を行っておくことで、より希望を通してもらえる可能性もあります。)


しっかり打ち合わせを行うことで、引き渡し時のトラブルがなく、追加工事のないスケルトン、原状回復をすることができます。

 ここで重要なのは、貸主側の意見を鵜吞みにするだけでは費用が高額になってしまうので、貸主との交渉経験のある業者選びです。


事前の打ち合わせやお見積もり依頼の際に細部まで確認しておきましょう。  


〇残置物をなくす

残置物の処分は混合廃棄物という名目で処分されます。

特に椅子やテーブル什器等、運搬が大変な大きなものは費用が高くなる要因となりますので、事前に買い取り業者へ出したり、資源ごみとして捨てることが費用を抑えることにつながります。


ここでご紹介したコストカットのポイントは一部になります。

さらにコストカットの方法が知りたい方は、是非以下の記事も合わせてご覧ください。

>>店舗退去時の原状回復費用を削減するためのポイント3選


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